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え、なんで?
最終回なんだよ。
ちゃちゃーと済ませておうちに帰ろうよ。
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その最後の紹介をまだしてねぇだろうが。
あと、もっとガツーンと景気よく行こうぜ、
発売日なんだからよ。
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ええー? えーっとね、じゃあ…
切り裂きくん、BGMやって。
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い?
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ほら、BGM、BGM。
でないとクリちゃん、盛り上がれないよ。
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ったく、わがままなアマだな…こうか?
ちゃーらららーん、ちゃらららーらららー。
ちゃらららーらららーらららー。
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あ、上手上手。
切り裂きくん、お歌上手だね。
もっと続けて。
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む…
ちゃーらららーらららーらららー。
ちゃーらららー ちゃーーらーー。
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ちゃーらららー ちゃっちゃっちゃっ
ちゃーらららー ちゃっちゃっちゃ
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ちゃーらららー ちゃっちゃっちゃっ
ちゃーらららーちゃららー ちゃっちゃっちゃっ
…………
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でぼでぼっでぼぼ でぼっでぼでぼ でぼでぼっででで。
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なんの不思議空間だ、ここは!
いいからとっとと試合の紹介をしろ!
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むー、せっかく楽しくなってきてたのに。
それじゃ、最初に紹介するカードは
「レメディア・カラー vs ナチスパンサー」だと思いまーす。
たぶん。
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このアマは最後まで、ホントに…
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美女しか生まれない上、処女でなくなると額の宝石が青く変化し、強いマジックアイテムとなる為に、常に盗賊や闇商人に狙われている種族「カラー」。
このカラーの身でありながら、罠を張り巡らせたカラーの集落を出て人間社会で旅を続けている凄腕の剣士が、レメディア・カラーである。
普段はマントを身につけ、カラーの特徴である耳とクリスタルを隠して行動している彼女が、なぜ自身をパートナーにして闘神大会に出場するのか。
ナミール・ハムサンド同様、その動機に世間の注目が集まりつつあるが、彼女は大会公式取材班に対しても何一つ語ってはくれなかった。
敗北により彼女のクリスタルの色が変わる日は来るのだろうか?
それとも、赤色を維持したまま、見事闘神となるのだろうか。
答は彼女の剣が導き出すことだろう。
本名、那智覇兄(なち はにい)。
幼少期に親に見捨てられ、顔に似合わぬらぶりーな名前にやさぐれて育った那智は、いつしか地下闘技場の殺人ファイターとなっていた。
マフィアと関わり拳を血で濡らす日々の中、とある秘密犯罪組織のスカウトを受け、格闘家ですらなくなろうとしていた時…彼は出会った。
街角で、小さな手をかじかませながら花を売っていた少女、セージ(×歳)に。
世話になっている孤児院の為に自主的に働く彼女を見た瞬間、彼の心に閃光が走った。
それは彼の初めての恋で、彼に悪との決別を決意させる力を持っていた。
入隊間近だった犯罪組織から追われる身となった彼は、セージの孤児院への匿名での寄付を続けている。
しかしこのままでは、いつ孤児院に魔の手が伸びるかわからない。
苦悩する彼に、孤児院の保母ハルコはこう告げた。
「那智さん…闘神大会に出場しませんか? パートナーには私がなります。闘神になって、あの子たちの未来を守りましょう」
「わかったぜ、先生。年増(20歳)のあんたなら一晩ぐらいどうこうされたってどうってことねえしな!」
彼に負けてもパートナーは多分安全だ!
レメディアが負けても多分安全だ!
…じゃねぇよ、おまわりさん、おまわりさーーん!
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ぱうぱう、大丈夫だよ、切り裂きくん、
ナチスパンサーさんの愛はプラトニックなの。
見ているだけだから、とっても安心。
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だったらなんで「×歳」なんだ。
この伏せは剥がしてもいいんじゃねぇのか。
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そこはそれ、
将来万が一規制が変わった時に備える、
業界の知恵なんだって。
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うわあ…
それにしても、この男のパートナーは不憫だな。
パートナー申請を通過してるんだから、
美人か可愛いんだろうに。
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えーとね、可愛い系のやさしい保母さん。処女。
彼氏いない歴=年齢、なんだって。
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うわあ…
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ぱうぱう、レメディアさんに負けたらいいんじゃないのかな。
もしレメディアさんが隠れレズでも、それはそれで。
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なんだと、そんな噂でも──
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残念、根も葉も噂もありませーん。
次にご紹介するのは、ウィング・シードマン選手でーす。
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うぐ…
シードマンは、去年の準決勝敗退者だな。
紹介するのが一人だけってことは、つまり──
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しーっ、それについてはレポートにあるよ。
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昨年の闘神大会で初出場にしてベスト4入りを果たした少年、ウィング・シードマン。
1回戦の対戦相手は巨大な戦斧を使う屈強な傭兵だったが、彼は試合場に手ぶらで現れた。
あの少年は殺されに来たのか、それとも強大な魔法でも放つのかと戸惑う空気が観客席に流れた、わずか四十秒後──彼の対戦相手は地に伏し、絶命していた。
名前を書き込まれた者は死亡するという魔のアイテム「夢ノート」。
初出場の半年前、記憶を失い倒れていた少女アオイを助け起こした彼は、朦朧とした彼女から夢ノートの所有権を託されたのだという。
「悪いことするの、よくないと思う。僕は闘技会の神になる」
幼い頃から正義の味方に憧れていた彼には、闘神になって叶えるべき夢があり、理想がある。
現在は恋人となったアオイをパートナーに、本年はシード出場の権利を行使し、2回戦から参戦。
今度こそ彼の計画通りに事は運ぶのだろうか?
文字通り、シードマン選手がシード出場って訳か。
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夢ノート、怖いね、ぱうぱう。
いろんな意味で。
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確かにな。
なにせ名前を書くだけでいいんだ、
今年の出場者に勝てるやつがいるのかどうか…
まあその辺の展開も、大会本選中の
闘神ダイジェストに期待してくれってとこか。
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クリちゃんたちの名解説、見逃さないでね。
いよいよ闘神大会が始まるよー。
でぼでぼっでぼぼ でぼっでぼでぼ でぼででっででで。
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気に入ったのか、それ…
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にゃーーーにゃっにゃー にゃーー にゃーー にゃらりらにーー。
にゃーーーにゃっにゃー にゃーー にゃーー
にゃらりらにっにゃっにっにゃにーにゃににゃー。
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もう何がなんだか。
そんじゃお前ら、闘神ダイジェスト、必ず見ろよ。
見ないと切り裂くぞ。
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闘神都市III、買ってねー。
でーーどーーでーーどーーでーーどーーでーーでーー
でーーどーーでーーどーーでーーどーーでーー。
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でーーどーーでーーどーーでーーどーー…
はっ、つられるな、しっかりしろ、俺。
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「アリスソフトサウンドアルバムVol.15 闘神都市III」
(公式通販にて発売中)もよろしくー。
それでは、ばいばーい。
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